家族が集まる家

3000~3500万円

程よい距離感とスムーズな生活動線でお互いの暮らしがより豊かに。
2階建の二世帯住宅「家族の集まる家」。

程よい距離感とスムーズな生活動線でお互いの暮らしがより豊かに。2階建の二世帯住宅「家族の集まる家」。

助け合いながらも独立した暮らしが楽しめる「二世帯住宅」。同じ土地で住まうと言っても、家族によって同居パターンはさまざま。一緒に暮らす家族構成に合わせたプランを検討することが大切です。「家族の集まる家」は、福島県いわき市にある閑静な住宅街に建つ、お互いの距離感を保ちつつ、それぞれが使いやすい家事動線が魅力の二世帯住宅。1階には親世帯と共用の水回りが配されています。

建築家コメント

建築家コメント

計画地は閑静な住宅街の中にあり、新規分譲地の一画。東側、南側が道路になり、近隣と距離が保たれるため、住まいに対して採光、通気を確保する事が可能です。ただし、分譲地の中でも入り口にあたるため、近隣からのプライバシーを確保する必要があり、特に東面に対しての開き方を検討しながら落ち着いた住まいを計画しました。

オーナーが希望する、二世帯が共に暮らしながら、「家族」「兄弟」が集まりお互いが健やかに過ごせる安心できる住まいをご提案。1階には親世帯、2階には子世帯が暮らしながら、水回りは共通して利用する事を希望されたため、玄関側に階段、水回りを利用できるように。玄関部分には庭を眺められる窓を設けつつ、プライバシーを守る為、1階東道路面には窓を設けずに階段を通して明るさを確保されるようにする事で、家族が共通して利用する場所を明るい心地よい広がりを感じるスペースになるようにプランニングしました。

リビング部分は収納を設けつつ、主寝室に行ける動線を設け、寝室から水回りにも移動できるようにプランニング。親世帯、子世帯共に生活動線をどちらからでも利用できるようにする事で、お互いの距離感が保てる過ごしやすい二世帯住宅を目指しました。

駐車スペースをたっぷりと設けたシンプルな外観

1階を中心に、その上に小屋を乗せたようなシンプルな外観。ブルーグレーのガルバリウム鋼板を基調に木をアクセントに取り入れて柔らかな印象に。建物にはオーナーの要望である軒を周囲に設けています。駐車場は4台分を確保。二世帯分はもちろん、それぞれのゲストや家族も気軽に招くことができます。建物は、1階には親世帯、2階には子世帯が暮らしながらも、水回りを共有したいというオーダーから、玄関側に階段、水回りを利用できるプランが採用されました。

コミュニケーションが生まれる広々とした共有玄関

駐車スペースが配された東側の共有玄関の扉を開けると、テラスへの開口部分から光と広がる明るい内玄関スペースが現れます。プライバシーを守るべく一階東側には窓を設けずに、階段を通して明るさを確保されるようにする事で家族が共通して利用する場所を明るく心地よい広がりが感じられるスペースとしています。広々とした開放感のある空間にできるのは共有玄関の大きなメリットです。

一面の窓から光が降り注ぐ明るいLDK

リビング(1F)

玄関正面の引き戸の先に広がる1階のLDK空間。テラスに面した一面の窓から光が降り注ぎ、白壁と相まって明るく爽やかな雰囲気に。軒のあるテラスは日中の読書やティータイムはもちろん、週末には家族を集めてバーベキューなどのアウトドアも楽しめる憩いのスペースです。リビング部分は作り付けの飾り棚で収納を用意。また、主寝室に行ける動線をLDKに設けることで、寝室から水回りにも移動できるようにしています。

ダイニング(1F)

隣接するダイニングはコンパクトに。ダイニングチェアをベンチ型にすることで来客にも対応しやすくなります。こちらにも可動棚を設けて収納をしっかりと確保。デスクスペースも用意し、リモートワークや食事の前後の読書、事務作業にも活用できるマルチスペースとしています。

キッチン(1F)

キッチンはペニンシュラ型で作業中も家族とのコミュニケーションが楽しめます。カウンター奥にはパントリーを用意。たっぷりの収納でキッチンをすっきりと綺麗に保つことができます。

プライベートと利便性を両立する回遊性のあるプラン

主寝室(1F)

LDKからアクセス可能な主寝室。畳敷きとすることで落ち着きを感じられる空間に。クローゼットは2つに分けることでご夫婦それぞれの朝の身支度やお洋服の管理がしやすくなります。

水回り

建物北西側の角にまとめられた水回り。脱衣所を角に、主寝室側に浴室、玄関側に洗面所とトイレを配置しています。一角に水回りを並べることで家事動線がスムーズになるのに加え、上に住まう子世帯も親世帯の暮らしに気を使うことなく気軽に使用することができ、玄関からもすぐアクセスできるので、お出掛け前後の手洗いやトイレなども気軽に行うことができます。

2世帯の暮らしをフロアで分ける

階段部分

親世帯が住まう1階の上に設けられた子世帯が住まう2階部分は、コンパクトながら広々と感じられる間取りと家事効率を考慮した工夫が日々の暮らしを支えます。2階へは1階の玄関横の階段からアクセス。階段下は収納スペースとすることで余すことなく空間を有効活用しています。入口からすぐ階段を経て2階へと繋げることで、二世帯の生活ゾーンが区切りやすくなるのも2階建ての二世帯住宅のメリットです。

コンパクトながら広々と感じられる1LDK

リビング(2F)

リビングは一面に配された高窓から光が差し込み、一日中明るく爽やかな雰囲気に。約14帖ほどのスペースながらも、ファミリークローゼットとの間に扉を設けず開口とすることで空間に広がりが生まれ、主寝室の引き戸も開けることでより広々とした印象に感じられます。

キッチン(2F)

キッチンはフローリングに合わせてウォルナット調のデザインにまとめることでワンフロアの中でも目立つことなく空間に溶け込みます。親世帯と食事を共にする機会が多い場合には、このように一方のキッチンを最小限にまとめることで空間を無駄なく使用できるのはもちろん、料理の買い出しから準備や片付けといった家事も折半できるので、お互いの家事負担が軽くなるのも魅力です。

主寝室(2F)

主寝室は7帖ほどのシンプルなスペースに。北側からの光が柔らかく広がる居心地の良い空間です。

ファミリークローゼット

隣接するファミリークローゼットは、棚は最小限にハンガーパイプに吊るすスタイル。洗濯が済んだ衣類を畳まずにハンガーのまま収納できるうえ、シワにもなりにくいので家事効率のアップにも。フロアの北西側の角にはトイレが配置され、入浴・洗濯以外は2階で全て完結できるような構成となっています。

無駄のない間取りと家事効率を上げる工夫で、コンパクトながらも住み良い空間に。

1階水回りは共用しつつ、それ以外の暮らしはそれぞれ独立する形で構成された「家族の集まる家」の2階建てプラン。二世帯・多世帯住宅を考えている方にはもちろん、戸建て住宅や集合住宅を考えている方にもヒントとなる、プライベートを尊重したつくりとそれぞれの住まいやすさが魅力の空間となりました。